コロナが落ちついたとは言えない状況ではあるものの、米国や英国を始め、いくつかの国では渡航制限を含む様々な行動制限を解除する動きが加速しています。 そんな状況を受けて、私の努める会社でも米国への出張が徐々に復活しつつあり、ついに自分にも出張する機会が回ってきてしまいました。(そう、本音ではあまり行きたくはなかった。)
海外出張となると色々と準備が必要(特にコロナ下では、検疫関連なども必要)ですが、現代において必須なもののひとつが通信回線の準備です。 追加料金の不要なローミングを利用するなど、簡単で一般的な方法もありますが、普段MVNOを利用して1000円程度の回線で運用している自分としては、コスパのよいプリペイドSIMを利用することが多いです。 特に米国出張ではUberを利用するために現地TEL番号も欲しいので、選択肢が絞られます。
今回久しぶりの出張にあたって、現在利用しているPixel6aではeSIMが利用できるということもあって、U.S.MobileのeSIM(beta)に挑戦してみました。
tl;dr;
結局、端末が非対応という判定になって利用することができませんでした。
コロナ以前
2019年以前はまだPixel3を利用していたこともあって、eSIMは利用できず、現地でSIMカードを指し替えてプリペイドSIMを利用していました。(そもそもeSIMもまだそこまでメジャーではなかったかも?)
検索すると結構記事が見つかると思いますが、その頃はプリペイドSIMとしてZIP SIM(2016以前はReady SIM)を利用していました。しかし、2022年8月現在ではAmazonでZIP SIMを見つけることはできませんでした。 もしかしてコロナ期間に消滅した??
eSIMとは
残念ながらZIP SIMは見つけられませんでしたが、いい機会なのでこの際eSIMにしてみることにしました。
eSIMとは、詳しくはリンク先やGoogle先生に詳説があるのでそちらに譲りますが、要はソフトウェアスイッチによって通信回線サービスを切り替えることができる仕組みのことです。 これを利用することで、海外出張であればSIMカードを抜き差ししたり、デュアルSIM端末に現地用SIMを入れておいたりすることなく、現地回線サービスに切り替えることができます。 出張や旅行の度にプリペイドSIMを利用する自分からすると、非常に便利な機能です。
U.S.MobileのeSIM
今回試してみたのは、米国Verizon系MVNOのU.S.MobileのeSIMサービス。以下のブログで紹介されているのをきっかけに興味を持ちました。 電話番号とSMSも付けられるので、要件にマッチしていて、1Gでも$12とコスパもいい感じです。
【SIM道楽】米国Verizon回線を使ったローカルMVNO・プリペイド eSIMサービスを開始!
【SIM道楽】<続編>Verizon回線を使ったプリペイド・ローカル eSIMサービス@USA
対応端末
U.S.MobileのeSIMは2022年8月現在でもまだベータ版ということで、利用できる端末もまだ少ないです。今回利用するPixel6aはこの時点では比較的新しい端末ですが、ちゃんとリストに載っているので期待できそうです。
サインアップを済ませてeSIMの登録に進むと、このリストに載っている自分の端末が実際に利用できるのかどうか、eSIMのIMEI2を入れてチェックするステップがあります。 上記のブログによると当時はバグっていたようですが、今回は修正されているし、時間も経過しているので大丈夫だろうと思っていたのですが、、、
「incompatible device」だと??
何かの不具合なのか、ダメな理由がよくわからないので、問い合わせてみました。
The device is in our list however we need to check a few features for compatibility which varies from device to device. The Compatibility criteria for Super LTE Sim card (Warp 5G) is that the device must be unlocked, It must have Band 4 (1700/2100MHz) and Band13 (800/750MHz) alona with HD Voice.
要は、このデバイスのBandサポートがされていないってこと?Pixel6a技術仕様によればBand4と13はサポートされているようだけど。。。 でも不具合とかじゃなく、このデバイスは本当に使えないらしい。GSMならサポートできるよ、って言われたけど、物理SIMを用意するような時間はもうなさそうだったから諦めモード。
Warp 5Gとは?
いわゆるCバンドを利用した新しい5Gネットワークサービスのことらしいです。
Super LTE to Warp Speed 5G—a whole new way to connect
We are extremely excited to announce that our customers will now have full access to the entire spectrum of 5G — including low, medium, and high-band connectivity — on our Warp Speed 5G network.
U.S.MobileやVerizonはこのCバンドを利用したサービスを提供し始めたパイオニアということで、まだまだ新しい技術のようです。 Cバンド帯域の周波数を利用するためには、必要なハードウェアだけでなく、それらをサポートするファームウェア、およびFCC承認が必要らしいので、もしかしたらPixel6aはまだサポートされていないのかもしれません。
Will the Pixel 6a have C band support? | reddit
ただ、5GコンテキストでCバンドが語られている場合、n77あたりが周波数としては対応しているはずなので、LTEのBand4や13についてオペレーターから案内されたことといまいち噛み合っていないのは気になります。 Warp 5Gは利用できなくても、Super LTEなら利用できるのでは?うーん、よくわからず。。。
まとめ
結局、U.S.MobileのeSIMはincompatible deviceということで、利用できませんでした。残念。。。 Pixel6aだけでなく、手元のiPhoneSEや同僚のiPhone13Proも同じくincompatible deviceと言われたので、「え、じゃあ何が使えるの??」と思いましたが、何がブロッカーになっていたのかは結局わかりませんでした。
最終的に、米国出張にはGlobaleSIMを利用して行きました。GlobaleSIMについてはまた別途まとめたいと思います。